その116) 他の事例を紹介しても 他と比べてはいけない。

 

 

相談をお受けしていると 

 

その方の悩みや問題に似た 他の事例が浮かぶ場合があります。 

 

 

そして、そのご相談者へ 

 

同じような悩みや問題に対処する方法として 

 

他の事例をご紹介する場合があります。 

 

 

もちろん、個人名や詳細を伝えることはありませんが。 

 

 

「以前も同じような ご相談をお受けしたのですが、 

その際は、こうして対応されたら うまくいったようでしたよ。」 

 

 

一つの方法の提案として 

 

対応方法をご紹介することは 決して悪いことではありません。 

 

 

 

ただし、一つだけ条件があります。 

 

 

 

それは 

 

 

その方法をやるように 強制しないと いうことです。 

 

 

「そうした方がいいですよ」 

 

そう伝えないことです。 

 

 

相談を受けた側としては 

 

善意の想いで 「こうしたほうがよい」という提案をしているのですが、 

 

それは 相談者にとっては 比べられていると捉えられてしまうことが 

 

実は 意外に多いのです。 

 

 

 

「相談する」というのは

 

今の自分に自信が持てず、受止めて欲しい、認めてほしいという行為 です。

 

 

そのため  ほんの小さな「他人の情報」というのが

 

自分自身の「自信」を失う要因になってしまうのです。

 

 

 

「やっぱり 私は駄目なんだ・・」

 

そういう思いを起こしてしまうのです。

 

 

 

他の事例を紹介することは 悪い事ではありません。

 

 

ただ 紹介するのであれば それを 「やった人」に焦点を当てずに

 

「やったこと」に焦点を当てて 説明してあげましょう。 (げんき)

 

 

 

 

 


目の前の人が、「他の人」の話をはじめると、人は自然に その人が「他の人」に

どのような思いを持っているのかを考え始めます。そして その後に

目の前の人が「自分」をどう思っているのかが 気になり始めるのです。

そういう流れになると「問題解決」から自然に離れはじめてしまうのです。(げんき)