その156)相談を受けた後に、 僕が最初に書き出すものは?

 

研修や講演などで 出かけていたり、

 

こどもたちのセラピーがある日 以外

 

 

ほとんど、保護者や先生、メンタル面で不調を抱える方の面談を1日に4人ずつ

 

行なっています。

 

 

 

面談中には、できるかぎり その方のお話されたい内容を伺いながら

 

その話の中で、方向性を見つけていきます。

 

 

 

そして、面談が終わって、ご相談者が 帰られた後

 

モレスキンのルールドノートのポケットサイズに 書き出すことがあります。

 

(僕はスマートフォンとモレスキンのポケットサイズ1冊のみで動いています。)

 

 

 

それは

 

今、伺った相談内容でもなく、自分自身がどう感じたかでもありません。

 

 

 

そこに書くのは

 

3ヶ月後のご相談者の姿と 6ヶ月後のご相談者の姿です。

 

 

3ヶ月後にあったときに こうなっていて欲しい。

 

こんな話をして欲しい。

 

 

6ヶ月後にあったときに こうなっていて欲しい。

 

こんな話をして欲しい。

 

 

自分が願っている姿を ありありと描いておきます。

 

 

これは 他の作業はやらずとも、 絶対にやる作業です。

 

 

 

 

相談内容や個人的な感想などは 

 

実は 後から いくらでも 思い出すことは できます。

 

 

 

でも

 

今、目の前で話をされていた表情や空気のようなもの。

 

そして 相手の方の「願い」に似た 切実な「思い」の中から

 

「自分は こうなりたいんです」という こちらへの期待感というのは

 

この一瞬のうちに 切り取っていなければ

 

思い出すことは 難しいのです。

 

 

 

私は 3ヶ月後に こんな状態になりたい。

 

私は 6ヶ月後に こんな状態になりたい。

 

 

とは 言ってくれないからです。

 

 

だから その時に 感じる 相手のリアルな「思い」を

 

瞬間的に 凍結するように メモに刻み込んでいます。

 

 

 

移動の新幹線の中や飛行機の中で

 

一人ひとりの願いに近い、「思い」を 読み返しながら

 

今、理想的な姿までの道のりの どの位置にいるだろうか

 

そう 考えながら ケースを進行しています。

 

 

 

ひとは 切実な状況にあるとき

 

今の思いを 伝える事で 精一杯 になります。

 

未来の姿も絵も 想像することは困難です。

 

 

だからこそ、 その話を伺いながら

 

未来の絵を 描くのです。

 

 

 

未来の絵を 最初に描くのは

 

相手ではなく、自分なのだということを

 

支援者は 忘れてはならないのです。   (げんき)

 

 


記録には、3つの種類があります。

一つは、「相談内容の記録」 2つ目は「自分自身の感じたもの」

そして、3つ目が 目指すべき 旗のような「理想的な姿」です。(げんき)