その186) 「大丈夫」という言葉には 使い方があるのです。

 

僕は、発達面やことばの遅れなどで、ご相談にいらっしゃった保護者の方や

 

メンタル不調で面談を希望された方へ よく使う 「ことば」があります。

 

 

 

それは  「大丈夫」  です。

 

 

 

例えば

 

ことばの遅れが目立つ子の保護者に対しても

 

 

「大丈夫ですよ。」 と伝えています。

 

 

また 小学生や中学生のお子さんで 問題行動が多く悩まれている保護者へも

 

「大丈夫ですよ。」 と伝えています。

 

 

 

 

 

そこで、その話を聞いた方や 学校や園で先生方から

 

「ことばが 出るかどうか わからないのに 大丈夫って無責任ではないですか」

 

「あの子は 大丈夫ではないですよ、、なぜ 大丈夫ってわかるのですか??」

 

 

とご指摘を受けることがあります。

 

 

 

でも その後で ご説明すると

 

 

みなさん しっかりと納得して頂けます。

 

 

 

 

「大丈夫」という「ことば」

 

これは 使う際に  実は「ルール」があるのです。

 

 

それは もちろん 僕が作った「ルール」ですが・・。

 

 

 

 

それは

 

「目の前の本人のみを 支援することば」  なのだということです。

 

「目の前にいない人」に対しては 使わない のです。

 

 

 

 

 

ことばの遅れが目立つ子の相談にいらした保護者への「大丈夫」は

 

 

ことばが出ることを保障する「大丈夫」ではなく

 

保護者の判断に間違いなく、あなたなら判断を間違うことがないという

 

「保護者の判断が間違わない」という「大丈夫」なのです。

 

 

気になる行動や問題行動で ご相談にいらした保護者への「大丈夫」も

 

日常的によく聞かれる

 

「お母さん、お宅のお子さんなら 大丈夫よ!」 という 

 

「大丈夫」ではないのです。

 

 

「お母さんの判断や考え方であれば 悪い方向へは 進むことはありません。」

 

だから 「お母さん 大丈夫!」 なのです。

 

 

 

保護者を支援する際の「大丈夫」は、

 

保護者のちからを引き出すこと。エネルギーを充電してもらい

 

保護者が自ら 問題に向き合ってもらうことです。

 

 

 

そのために 「大丈夫」という「ことば」を使って

 

エンパワーメントすることが 目的なのです。

 

 

 

今まで 沢山の問題やケースに関わってきましたが

 

保護者、特に お母さんの「ちから」というのは

 

やはり偉大です。

 

 

お母さんが 元気になり 問題に向き合う勇気が沸いてくると

 

ほぼ 問題の8割は 解決します。

 

 

 

 

「大丈夫! きっと うまくいきます。」

 

 

 

(げんき)

 


「大丈夫」は、目の前の人のちからを引き出す ことば です。

 

目の前にいない人を勇気づけたり、エンパワーメントすることは できません。

もし、出来るとすれば、今 『目の前にいる その人』 が勇気づけるのです。(げんき)