「伝え方」のトレーニングを教科書どおりに やらない。
うちの研究所のスタッフの指導や研修などでも 僕は伝えています。
『伝え方』
これは 様々な 教科書や本などでも 色々と紹介されています。
もちろん 内容については 全く異論もありません。
ただ、 少しだけ 僕が考えている『伝え方』と 前提が違います。
それは 「伝える」のは 自分でなくても よい と言う視点を持っているからです。
『伝え方』が書かれている本や教科書などを 見てみると
そこに書かれていることは 「自分で伝えること」が大前提です。
でも 実際の人間関係や 人間のこころ というのは そんなに簡単ではなく、
「自分が伝えないほうがよい」ことも あるのです。
『伝えること』は 伝えたいことが 伝わればよく、
それは 「自分」でなくても 実は 良いのです。
「わたしが・・」 「自分が・」と考えなくてもよいのです。
よく 絵本の専門店などで スタッフと話をするときに
「この絵本を読んだら 何が伝わると思う?」
「一生懸命やることを教えるとしたら 彼には どれが伝わりやすいと思う?」
と質問することがあります。
『伝える』とは 最も「伝えたいこと」を 「伝えてくれるもの」に頼む ことなのです。
それが 自分の場合もあります。
他の先生の場合もあります。
おばあちゃんの場合も あります。
ある絵本をプレゼントしたほうがよい場合もあります。
手作りのクッキーと手紙を渡したほうが良い場合もあります。
花かごをプレゼントした方が よい場合もあります。
これが 『伝える』方法を考える ということなのです。
「こういう時には こんな表現をつかいましょう。」
「相手がこんな表情の時には こう伝えましょう。」
それも大切ですが、それだけでは なんだか 味気ないものです。
『伝える』
それは 「伝えたいこと」 だけでなく
そこには 「感動」が必要なのです。 (げんき)
「伝える」に必要なもの。それは 「想像力」です。
相手に何かを伝えるときに、どう伝えるかを考えるのではなく、
どうしたら感動するかを考えることが実は一番大事なことなのです。(げんき)