その265) 相談支援がうまくいく『一番大事なコツ』を教えてください。

 

「元気先生、相談支援がうまくいく、一番大事なこと、大事なコツがあれば教えてください。

色々と本などで学んでいるのですが、見当たりません。」

 

 

保育士の先生からメールを頂きました。

 

 

 

 

『一番大事なコツ』

 

 

 

とても難しい質問ですね。

でも あえて 一番として こだわるとすれば、、、、

 

 

 

それは  

  

その人の『生活問題』に焦点をあてても、『幸せ』には口をはさまない。

 

 ということです。

 

 

 

これが もっとも重要なものだと思っています。

  

説明を分かりやすくするために  図解をつけてみます。

 

地域社会の中で、生活する Aさん、 Bさん、 Cさん

 

誰もがみんな 「しあわせ」に暮らしています。

 

 

それぞれの方の「しあわせ」は様々。 大きさも何も関係ありません。

 

 

 

そうやって、地域社会の中で、「しあわせ」に生活していても ある日、様々な状況の中で

これまでの生活を地域社会の中で、維持できなくなることがあります。

 

たとえば、それが 病気だったり、 失業だったり、 離婚だったり・・   それは 人それぞれです。    

 

 こうしたものを「生活問題」と呼びます。

 

 

 

こうした「生活問題」をなんとか解決したり、緩和しないと 前のような生活ができなくなる。

 

 そうした 時に 自らの力で解決していくお手伝いが、「相談支援」です。

そして、この「相談支援」の中で、「社会サービス」を使って足りない部分をフォローする、

 

この「ソーシャル」なものが 「ソーシャルワーク」です。

 

 

 

 

 

さて、「相談支援」で、一番大事なもの の説明ですが、

 

 

個人が社会生活をする上で問題が生じた 「生活問題」を対象とすること。

 

 

「欠けているもの」だけを対象とし、その方の「しあわせ」の形や大きさ そのものを対象としない。

 

 これが 『重要なこと』 なのです。

 

 

 

 

何が「しあわせ」なのか。

 

 それは 人によって違います。

 

 「しあわせ」の大きさも内容も 人それぞれなのです。

 

 

その方の「しあわせ」について あれこれ言わないこと。

 

「もっと こうしたら 幸せになりますよ。こうしましょうよ、、」

 

「今は決して幸せな状況には見えないですよ、、そのためにこうしたら、もっとしあわせになりますよ、、」

 

などと言わないこと です。

 

 

 

障がいをお持ちだから、ひとり親だから、ひとり暮らしだから

 

だから「しあわせ」ではない、、そう決めつけないこと です。

 

  

 

福祉やソーシャルな活動は

  

その方の「しあわせ」をサポートするための活動  です。

 

 

でも その「しあわせ」とは あくまでも その方が感じるもの です。

 

 

支援者が その「しあわせ」に口をはさんでは いけないのです。 (げんき)

 


 

社会サービスによって、その部分をフォローすることが、「ソーシャルワーク」です。

その方の「しあわせ」の価値観や考え方にアプローチすることではないのです。(げんき)