相談支援の研修の際に、みなさんに質問することがあります。
「どんな相談も だいたい『予約』が必要ですよね。
なぜ 『予約』って、必要だと思いますか?」
会場は、少しザワザワとなります。
「突然行っても 不在だったり、面談中もあるからだと思います。」
「先生も忙しいからだと思います。」
『予約』
それは、アポイントです。
やはり、相手あっての事。 礼儀であり、マナーであるかもしれません。
皆さんの お答え 通りです。
でも、、、、これは あくまでも 『予約する側』 の思いです。
では、『予約を受ける側』 の思いとは どうでしょう?
『予約を受ける側』の思い
それは、「こころの準備ができるから」 です。
「相談にくるんだ」という こころの準備が出来るから なのです。
他の方の「相談支援」の場面に立ち会ってみると
この『予約』の考え方 ひとつで 「成果」が変わるのだということが
よくわかります。
『予約』を 「事前のこころの準備」と考えた場合、
「相談をする側」「相談を受ける側」、 両方が 「こころの準備」ができている場合。
「相談をする側」のみ、「こころの準備」が出来ている場合。
「相談を受ける側」のみ、「こころの準備」が出来ている場合。
「両者」ともに 「こころの準備」が出来ていない場合。
大きく分けると、この4つになります。
「正確」な数値は出していません。
ただ、、「明確」な成果として 現れたこと。
それは、結果は、
「相談を受ける側」の「こころの準備」に大きく左右される。
ということです。
支援者は、「相談にくる前」に 「準備」しておくこと。
実はこれが、 「実のある相談」のポイント なのです。
ただ、、それは
細かい情報を事前に知って、方法を先に考えておくこと、、、ではありません。
「準備しておく」とは 「流れの確認」 なのです。
いらっしゃったら、まずは 最初に こうやって切り出そう。
こういう内容の場合だったら、こちらが質問をする形で 進めよう。
もし、話が進まないようだったら、こうやって流れを作ろう。
そうやって、頭の中で 「流れをイメージしておく」のです。
正確でなくてもいいのです。いや、正確すぎると かえって逆効果になります。
「ざっくり」で いいのです。
相談内容が「何か」ではなく、
相談しやすいようにするために、話しやすい雰囲気をつくるために
この相談では、こういうふうに、進めよう。
その「ざっくり」とした 「イメージ」を持って
「相談」にのぞむこと。
このちょっとした「準備」が、 あとで大きな「成果」の差を生むのです。
「とても相談しやすかったですよ。 ホッとしました。。」の声の裏には、
実は、しっかりとした「事前のイメージ」があるのです。(げんき)
「予約」とは「約束」を「予定する」という意味ではなく、「あらまし(大約)」を 「予想する」なのです。(げんき)