今日も 学生の皆さんからのご質問にお答えしたいと思います。
Q5)保育ソーシャルワーカーには、どうやったらなれますか?
まずは、今、僕が どのように「保育現場」でソーシャルワークを行っているかを ご紹介したいと思います。
今回、初めて公開いたします。
まず、大きく分けると 3つのパターンがあります。
1)医療機関からのご紹介
僕のところの「親と子のメンタルヘルス研究所」には、医療機関からご紹介があった、こどもたちや子育て中の保護者の方がいらっしゃいます。
医療受診をされた際に、「子育てに関して相談にのってくれますよ」という感じで医療機関から、お伝え頂いてますので、皆さん気軽にいらっしゃいます。
そして いらっしゃった方とお話をする中で、子育てを支援するにあたって、
保育所との連携が必要だと感じた場合は、その保護者経由で、お子さんが通っている園に入っていき、園長先生とお会いします。
そこから 「園公認」のもと 保護者と園児の支援に入るパターンです。
2)保育者研修から園に入るパターン
僕は、「保育者研修」の際に、必ず 「相談用のメールアドレス」を参加者の先生方にお伝えしています。
研修後には、平均すると、10通前後のご相談を頂きます。
その中で、保護者への支援、もしくは、保護者への対応を 直接、園にお伝えした方が良いと判断するケースがあった
場合には、メールを頂いた先生を経由して、園長先生へつないで頂き、園に 直接訪問します。
そこで、保護者さんとの面談を行なったり、園長先生からのご相談をお受けするパターンです。
基本的には、研修に参加頂いた保育者の方は、みなさん 相談を無料でご利用頂けます。
また、「提携園」として、園と僕のところの研究所で 相談提携をすると、その園の保護者の方、先生は、「無料」で
相談を利用することができます。
3)直接、研究所へご相談頂いた方から依頼がある場合
このパターンは、少ないのですが、直接 相談にいらした方から、ご依頼を受けてこどもの通う園に入るパターンです。
このパターンは、どちらかというと、「気になる子」の場合が多いです。
園も対応に少し戸惑いがあり、保護者も戸惑っている、その中で、保護者が相談にいらして、直接 園に伺うというパターンです。
以上の 3つのパターンで 園に直接お伺いし、必要に応じて相談支援やソーシャルワークを行っています。
特徴的な点があるとすれば、「県」や「市町村」などから 派遣されていない点です。
僕の場合は、「メンタルヘルスの相談機関」なので、やはり 依頼の順番としては
①医療機関からの紹介
②研修に参加された先生からの相談
③研究所に相談にいらっしゃった保護者からの依頼
この順番になります。
その他に、今年度は、活動をしていませんが、
学校に配置される「スクールソーシャルワーカー」として活動していた際には、その学校区にある、幼稚園や保育所に
は、教育委員会経由で、スクールソーシャルワーカーとして入っていました。
このように 実際に「保育ソーシャルワーカー」として活動することは可能です。
もし、1点だけ アドバイスするとすれば
「専門性を1つに絞り込む」 ことです。
僕の場合は、「メンタルヘルス支援」という本業の柱があります。
そのため、保育現場での「ソーシャルワーク」は、「メンタルヘルス支援」が中心となります。
そうした 自分の看板(この人は何が専門なのか)があることで、保護者も園も相談しやすくなります。
単に、「保育ソーシャルワーカーです。」とお伝えしても、
何を、どう、相談してよいのか、おそらく 迷われると思います。
まずは、みなさんの「得意技」を決めることから 始めてみましょう。(げんき)
「なる方法」というのは、案外 自分が考えている以外にも たくさんの方法があります。
大切なのは、自分が「なにをしたいのか」、その点を明確にすることだと思います。(げんき)