その459)「不満」に「正論」は通じないのです。



「どうして、そんなこともできないの!!」


「本当に覚えが悪いのよね、、」


「なぜ、、あんなやり方やるのか、わかんない、、信じられない、、」




職場の人間関係だけでなく、


人と人との関係の中では、 こうした不満を抱いてしまうことが あります。




「他者に対する不満」



これは、多かれ少なかれ 誰でも持っています。






実は、その理由は、シンプルです。 



 

 

それは「人は 自分の長所と 他人の短所を比べたがるから」 です。



「自分の長所と 他人の長所を比べたりすること」は、まず ありません。





逆に、自分の短所と 相手の長所ばかりを比べる人もいます。




「どうせ、、わたしにはできない、、」



「あの人ほど うまくできないし、どうせ上手じゃないし。」




これも 一見 自分に不満を持っているように見えるのですが、


やはり 同じように 「他者に対する不満」がある状態です。




 



相談支援の場面で、相談者から こうした「他者への不満」があらわれたとき、


みなさんなら どのように伝えますか?




「そんなことをいうのは やめましょう。誰にでもできないこともあると思いますし。。」


「きっと時間がかかる人もいると思いますよ。」




一般的には、 その方の不満の対象である「他者」について、お話を進めるかと思います。







実は、僕は まったく逆の方法を とっています。



「それでは、うまくやる方法って どうしたらいいですか?」


「これを覚えるコツってありますか?是非 教えてください。」


「あのやり方以外のいい方法を 是非教えてください。」



そうやって 「どうやったら うまくいくのか」その方法を教えてもらうようにしています。




すると、

 

「それはですね、、こうやってやれば、、、」 という感じで

 

 

 ちゃんと説明してくれます。





それについて 真剣にこちらも聴きながら 「なるほど!」と納得します。







そうすると、その方から 



「まあ、これに気づくには もう少し経験がいるかもしれません。」


「私も最初は ああやってましたので。まあ わからなくはないけど。」



そんな言葉が出てくるようになり、

 

その時点で、他者への不満」が 「他者理解」に変換していきます。





「他者に不満」がある人に 「他者」をかばうような内容を伝えると


さらに 「他者への不満」があふれ出します。





そうではなく、冷静に 「それではどうやったら、うまくいくのか」を教えてもらう方が、


相手の不満も解消されるし、さらに「うまくいく方法」も理解することができます。


そうして 機会があれば、その不満の対象である方に その方法を教えてあげたらいいのです。





「不満」に、「正論」は通じません。



「不満」には、「満足」をあたえることが 一番なのです。(げんき)






 

 他者への不満が多い方からは、実は多くの事を学ぶことができます。

 純粋に「どうやったらうまくいくのか」を学ぶという意識をもてば、お互いに満足できるのです。

 これは、サービス業の「顧客満足」と同じなのです。(げんき)