週末の保育者研修で、質問を頂きました。
「元気先生、面談した後って どういう気持ちになれたらよいのでしょうか?
面談する側(先生)は、何を感じたらよいのでしょうか?」
とても、深い内容のご質問です。
『面談した後に 支援者は何を感じたらよいか』
これは、本当に 支援者によって 感じ方は様々なのではないかと思います。
「あっ 元気になってくれた。良かった」 と思う方もいれば
「スッキリしたようで、良かった」と思う方もいるはずです。
「うーーん、あまり 何も変化はなかったかな・・・」と思う場合もあるでしょう。
「思う内容」は、ともかくとして
支援者が気になるのは、相手の「気持ちの変化」であり、「納得感」です。
少しでも、スッキリしてくれたら、、 こころが軽くなってくれたら、、
支援者は、そんな想いを持って、常に面談しています。
僕も、もちろん、そう思っています。
ただ、僕の場合は 振り返る際に、少し細かな点まで 自分の中で確認しています。
それは、面談後に振り返る 2つの「振り返りポイント」を持っているからです。
その2つは、
①相談者の感覚が変わったかどうか
②相談者の「なりたい状態」が明確になったかどうか
この2つです。
①相談者の感覚が変わったかどうか とは、
もう一度、同じ話をした時に、気持ちの重たさや辛さに変化はあるかどうか です。
これは、スッキリしたかどうかや、気持ちが楽になったかどうかと同じです。
ただ、その判断の基準は、 「次にまた思い出しても、同じ感覚にならない」
その状態になっているかどうかを 振り返ります。
もう一つの ②の「なりたい状態」が明確になったかどうか とは、
「なりたくない状態を否定する」形になっていないかどうか です。
「もう怒鳴る自分にはなりたくない」
「なるべくイライラしたくない」
「こんな病気の状態から早く抜け出したい」
「他人の言葉でくよくよしたくない」
という形の状態で終わっていないかどうか、そこを確認しています。
面談後の相談者の気持ちが、
「常に笑顔だけは保つようにしたい」
「ゆっくり話すようにしたい」
「毎日の積み重ねを大切にしたい」
「自分を常に勇気づけたい」
そうした「なりたい状態」が明確になったかどうか を振り返っています。
もし、「なりたくない状態を否定する形」で終わっていたとすれば、
次回は、どう話したらよいかを検討しています。
毎回、この2つのポイントを面談後に振り返っています。
少し難しいのですが、この振り返りに慣れてくると
何を「傾聴」しなければならないのかが、感覚的につかめるようになります。
実は、面談中の「傾聴」とは、この2つの確認作業なのです。(げんき)
面談中の「傾聴」を振り返ること。これが「振り返り」の基本となります。
「傾聴」した際に「何を」聴かなければならないのか、その「何を」を明確にするのです。(げんき)