その506)面談した後に、何を感じないといけないのでしょうか。



週末の保育者研修で、質問を頂きました。


元気先生、面談した後って どういう気持ちになれたらよいのでしょうか?


面談する側(先生)は、何を感じたらよいのでしょうか?」




とても、深い内容のご質問です。






『面談した後に 支援者は何を感じたらよいか』



これは、本当に 支援者によって 感じ方は様々なのではないかと思います。





「あっ 元気になってくれた。良かった」 と思う方もいれば


「スッキリしたようで、良かった」と思う方もいるはずです。



「うーーん、あまり 何も変化はなかったかな・・・」と思う場合もあるでしょう。





「思う内容」は、ともかくとして



支援者が気になるのは、相手の「気持ちの変化」であり、「納得感」です。





少しでも、スッキリしてくれたら、、 こころが軽くなってくれたら、、


支援者は、そんな想いを持って、常に面談しています。




僕も、もちろん、そう思っています。


ただ、僕の場合は 振り返る際に、少し細かな点まで 自分の中で確認しています。






それは、面談後に振り返る 2つの「振り返りポイント」を持っているからです。




その2つは、


①相談者の感覚が変わったかどうか


②相談者の「なりたい状態」が明確になったかどうか




この2つです。




①相談者の感覚が変わったかどうか とは、


もう一度、同じ話をした時に、気持ちの重たさや辛さに変化はあるかどうか です。



これは、スッキリしたかどうかや、気持ちが楽になったかどうかと同じです。



ただ、その判断の基準は、 「次にまた思い出しても、同じ感覚にならない」



その状態になっているかどうかを 振り返ります。




もう一つの ②の「なりたい状態」が明確になったかどうか とは、


「なりたくない状態を否定する」形になっていないかどうか です。




「もう怒鳴る自分にはなりたくない」


「なるべくイライラしたくない」


「こんな病気の状態から早く抜け出したい」


「他人の言葉でくよくよしたくない」



という形の状態で終わっていないかどうか、そこを確認しています。




面談後の相談者の気持ちが、



「常に笑顔だけは保つようにしたい」


「ゆっくり話すようにしたい」


「毎日の積み重ねを大切にしたい」


「自分を常に勇気づけたい」



そうした「なりたい状態」が明確になったかどうか を振り返っています。




もし、「なりたくない状態を否定する形」で終わっていたとすれば、


次回は、どう話したらよいかを検討しています。




毎回、この2つのポイントを面談後に振り返っています。




少し難しいのですが、この振り返りに慣れてくると


何を「傾聴」しなければならないのかが、感覚的につかめるようになります。





実は、面談中の「傾聴」とは、この2つの確認作業なのです。(げんき)






 

 面談中の「傾聴」を振り返ること。これが「振り返り」の基本となります。

 「傾聴」した際に「何を」聴かなければならないのか、その「何を」を明確にするのです。(げんき)