学校の勉強や塾での勉強。
その中で、かならず「お土産」のように付いてくるものが あります。
それは 「宿題」 です。
「明日までに、10問 やっておくように。」
「次回までに、しっかりと32ページまで読んでおくように。」
誰でも 必ず経験したことのある 「思い出」の一つです。
もちろん、これは 何もこどもだけでなく、社会人であっても 同じです。
会議などでも、必ず 次回までのタスクや宿題が設定されます。
「宿題」というのは、「連続性」の表れ です。
「宿題」とは 次回の「きっかけづくり」 なのです。
これで終わり。
1度きりのものであれば 「宿題」は要らないのです。
「相談支援」
もちろん、これにも 「宿題」は 必要です。
僕の面談や認知行動療法のセッションでも 必ず 「宿題」は持って帰って頂きます。
もちろん、勉強のように 読んだり、書いたりでは ありませんが。
次回までの「課題」。 「試してもらうこと」。
「ホームワーク」は、必ず お出ししています。
よく、「相談というのは、ただ話をしっかりと聞いてあげるだけで満足するのだ」と言われます。
もちろん、「話を聞いてあげる」だけで満足する「吐き出すための場」としての面談はあります。
ただ、その場合であっても 最後に「課題」を与える。
宿題を与えることは 必要なのです。
「今のあなたで十分ですよ。」
「今のままで 何も変える必要はありませんよ。」
そう、相手に伝えたとしても 「宿題」は与えることです。
「相談」というのは、話しながら「気づき」を得るプロセス です。
話しをしながら、自分で自分の考えに「気づくこと」。
これが 「相談」です。
そして、自分が「気づいたこと」が本当に正しいのかどうか、
支援者の「次は、こうしてみてください」という言葉によって 確信するのです。
「宿題」というのは、「なるほど、やっぱりここなんだ、自分の課題は。。」
そう、気づかせてくれる 大切なもの なのです。
「私は、これから どうしたらいいですか?」と 最後に聞かれる前に
「宿題」は 準備しておかねばなりません。
話しを聞きながら、相手の課題を設定する技術。
これが 支援者に必要な「宿題力(課題設定力)」なのです。(げんき)
「傾聴」については、カウンセリングや相談支援などでは必ず伝えられる「定番」ですが、
そこには「課題設定力」があるという大前提があり、そのために「傾聴」が必要なのです。(げんき)