商売という世界では、近江商人の商売の秘訣として、
「三方良し」と呼ばれるものがあります。
「売り手良し、買い手良し、世間良し」
これが 近江商人の商売の秘訣です。
自分が売り手で、相手が買い手だとしたら、
自分だけ利益があればいいのではなく、買い手である相手にも利益がないといけない。
さらに、それだけではなく、商売に関係のない世間、社会からも
「なかなか信用できる商売をされているなあ」と思ってもらわなければならない。
これが、「三方良し」という考え方です。
僕は、この「三方良し」という考え方を常に振り返るようにしています。
では、この順番というのは、どうなっているのか?
まずは、
①自分の利益
そして
②相手の利益
最後に
③社会からの信頼
では、、、ありません。 逆です。
①社会からの信頼、社会的な意義
②相手の利益
③自分の利益
これが、正しい順番であると考えています。
まずは、自分がやる商売が 社会にとって必要なものであり、
社会的に信頼されるものであるかどうか
そこが 大切だと思っています。
それでなければ、大きな力、大きな支援を得ることはできず
うまくいくことは ないのです。
実は、これは、『商売』の秘訣だけではありません。
「保護者支援」も同じなのです。
保育所での「保護者支援」だけに限っていえば、順番は、
①保育所の「保護者」全体、地域の「保護者全体」の信頼、安心感
②相談にいらした「保護者」の信頼、安心感
③先生や園、支援者の安心感
この順番になります。
一番、大切なのは、「保護者全体」なのです。
「相談できるんだ」という「安心感」を持ってもらうことが 一番最初にくるものです。
そして、2番目が、ご相談にいらした方の「安心感」です。
そして一番最後に、先生や園、支援者自身の「安心感」があるのです。
相談にいらした方だけが「安心」すればよい、、、
ではないのです。
まずは、「相談できるんだ」という安心感を通園するこどもたちの保護者だけでなく、
地域の子育て中の保護者にも感じてもらうこと。
ここが 保育所での「保育相談支援」の「三方良し」の要(かなめ)なのです。
そのためには まずは「相談のハードル」を下げること が先決です。
何かあったときには、110番すれば良い。
何かあったときには、119番すれば良い。
駅で何かあったら、駅員さんに 連絡すれば良い。
「保育相談支援」も 同じなのです。(げんき)
相談しにくい社会、相談できない社会を「相談できる社会」にするのが僕の目標です。(げんき)