その628)「事例から学ぶ」を 間違えて捉えてはいけません。

 

 

 

「たくさんの事例で学んだほうが いいですか?

 

どのくらいの数の事例を研究したら良いでしょうか?」

 

 

 

メールで ご質問を頂きました。

 

 

 

 

「事例研究」

 

 

とても大切なもの です。

 

 

 

 

一つの事例だけよりも

 

いくつかの事例を学ぶ方が 色んな気づき を得ることができます。

 

 

 

 

 

ただ、、忘れてはならないことがあります。

 

 

 

それは、 すべて「ケース・バイ・ケース」だということです。

 

 

 

「事例」を どんなに集めても きりがないのです。

 

 

 

 

 

 

「事例」は、あくまでも 「出来事の情報」です。

 

 

テレビの「ニュース番組」の「ニュース」と同じなのです。

 

 

 

毎日 山のような「事件」や「出来事」の「ニュース」があります。

 

 

それを毎日見ても 特に 自分の生活に大きな影響はありません。

 

 

 

ただ、自分が抱えている「課題」や「問題」に近いニュースであれば

 

 

きっと、 真剣に そのニュースを考え、そこから学ぼうとするはずです。

 

 

 

 

実は、「事例の研究」というのも これと同じなのです。

 

 

 

 

 

 

「事例研究」で一番大事なこと

 

 

それは 自分の中に「課題」があるかどうか です。

 

 

 

 

 

自分には、今 どんな点が不足しているのか

 

 

自分が、これから学びたいことは 何なのか

 

 

自分は、どんな行動を これから取っていきたいのか

 

 

 

 

 

そうした「課題」があってこそ、

 

「事例」の中から 学びを得ることができるのです。

 

 

 

 

 

 

保護者の支援やこどもたちの支援の「事例」を聴いて

 

 

「これって、こんな風にすれば よかったのに」

 

そう感じてしまうときは、「事例」の中に 自分はいません。

 

あくまでも 「外」から見つめて助言をしている状態です。

 

 

 

 

でも、

 

 

 

「この部分は こうやって対応しよう」

 

 

「ここで こちらから 先に接点を持ってみよう」

 

 

 そう考えている時

 

 

それは、「事例」の中に 自分が入っている状態 です。

 

 

 

 

「助言」ではなく、「当事者」として その中に存在しているのです。

 

 

 

 

 

「事例」は、「当事者」として入った時にしか気づかないことが 必ずあります。

 

 

 

 

 

 

「事例を研究する」とは、「疑似体験すること」なのです。(げんき)