「あの人には、まったく こちらの意図が伝わりません。。」
「全く、こちらの言うことを理解していないんです。。」
相談の場で、こうした「伝わらない」についてのご相談を受けることがあります。
「言葉」が伝わらない。
もちろん、知らない国を訪問して、その国の「言語」を知らなければ
そういうことも あるのですが、、
日常の生活の中で、「言葉」が伝わらないこと
それは まず ありません。
「言葉」は必ず、伝わるのです。
ただ、、伝わる「内容」は、異なるのですが。。
「言葉」は、それ単独では 相手には届きません。
必ず「何か」と組み合わさって 相手に届けています。
「言葉」と「目」
「言葉」と「口元」
「言葉」と「手の動き」
「言葉」と「身体のゆれ」
「言葉」と「眉毛」
「言葉」と「口の形」
「言葉」と「唇の噛み方」
「言葉」と「首の動き」・・・などなど
数え上げていくと かなりの数があります。
「言葉」というのは、「何」と組み合わさるかで
全く伝わるものが変わってしまうのです。
誰かと話しをしている状況を想像してみてください。
相手が話をしている時に、
あなたは、「耳」では その「言葉」を聴いていますが、
「目」は、確実に どこかを見ていませんか?
そして、「言葉」は、ただ自然に耳の中を通しているのですが、
「目」から多くの情報を 拾っていませんか?
「あっ 、イライラしているようだ。」
「あれ、髪型変えたんだ。」
「なんか 不満そうだ。」
「急いでいるみたいだ」
「目」から見た「情報」を得て、そこに「言葉」を組み合わせて
双方の「情報」を合わせて「メッセージ」として受け取っている。
必ず、こうやって「話」を聴いています。
それが 相手の「印象」になります。
「言葉」という 音の情報よりも
「目」から入ってくる「視覚」情報の方が、
メッセージに 影響を与えているのです。
ニュース番組や情報番組を「音」を消して観ていると
明るい話題を話しているのか、暗いニュースなのかは、
誰でも、 きっと感じ取ることができるはずです。
実は、「言葉がけ」の研修やレッスンというのは、
「言葉」の表現方法よりも
相手に伝える「視覚表現」に多くの時間を割いています。
「ことば」の選び方は とても大切なのですが、
それよりも 自分が「言葉」を発する時に 「何を」メインに使っているのか、
そこを知り、そこに手を加える方が、「伝える力」は変わっていきます。
あなたは、「眉毛」で伝えていますね。
あなたは、「唇の動かし方」で伝えていますね。
自分では気づかないのですが、案外 他人はよく知っているものです。(げんき)