「面談の場」で、よく見られる光景の中に、
「相手に、正しいことを説明する。」
「正しさとは、何かを話す。」
「一般的な正解について、相手に話す。」
といった場面を見かけることがあります。
「正しいこと」をきちんと伝える。
「正しさ」を解く。
そうした「場面」です。
これは、「面談」ではありません。
これは、「説教」という「面談」とは似ていますが、中身が違うものです。
相談支援の場でいう「面談」とは、「正しさ」を説く場ではないのです。
「面談」とは、「重要なこと」を話す「場」なのです。
「正しいこと」というのは、実は 1つでは ありません。
人によって、何を「正しい」と考えるかは 全く異なるからです。
育った環境だけでなく、国籍も違えば 正解は 1つではないのです。
でも、、「重要なこと」というのは、「一つ」です。
もちろん、ご相談者によって、「重要なこと」の「内容」は異なります。
でも、「内容」は人によって 異なったとしても
その人にとって「重要なこと」は、 たった一つなのです。
「面談」とは、「正しいこと」を話す場ではなく、
その人にとって、「重要なこと」を話す「場」なのです。
このことを しっかりと頭に入れておけば、
・どのように「面談」を進めていくのか
・どんな質問をして、何を聴いたらよいのか
・最終的に(面談の終わりに)、どういう形に着地したらいいのか
それは、自ずと分かってくるのです。
「面談」で「正しいこと」を話す人は、
相手が話をしている間、「自分が次に話す台詞(せりふ)」を考えています。
一方、
「面談」で「重要なこと」を話す人は、
相手が話をしている間、「今話している内容が重要なのかどうか」
その人の「目の動き」や「表情」を読み取っているのです。(げんき)