「相談支援」というと、
「相談」を受けてから、「支援」を考える。
そう、思われがちです。
もちろん、「相談内容」を聞いてからでなければ、「支援の方法」や「支援策」は浮かんでこないので、
その「やり方」で実施する場合も あります。
ただ、、事前に「相談内容」が予測できる場合には、
「支援方法」は先に考えている方が 断然うまくいきます。
僕は、常に そうやっています。
「支援方法」は、「アイデア」レベルで 構いません。
僕は、最初に、A4のリングノートに 「浮かんだもの」をザーっと書き出していきます。
この方法もある、あの方法もある。
そうやって、ただ単に「支援方法」を書き出しておくだけ です。
そこでは、一切の判断をしません。
この方法が、うまくいく、、、いや これだと難しいのでは、、
そうした「判断」は、一切しないのです。
もちろん、「支援方法」だけでなく、
思いついた不安な点や、課題があれば それも すべて書き出しておきます。
そして、ざーっと 全部を眺めてから「面談」に向かうのです。
そうすると、、どんなことが起きるのか。
「相手の感情」や「こころの動き」だけに集中することができます。
ご相談にいらした方の「思い」だけに 集中できるのです。
「相談支援」の場で、支援者は
「相談内容」を伺いながら、頭の中で「支援の方法」を探しています。
自分では、なかなか気づきにくいのですが、
脳の中では、話を聞きながら、「モノ」を探している状態なのです。
「これを この方に提案してみよう」
「この方法が良いのかもしれない」
「あのケースと似ているなあ」
そうした自分との対話が ものすごい高速回転で 起こっているのです。
「相談」の場では、
「どういう出来事」があったのかを理解することよりも、
「どういう思い」を抱えているのか
それを知ることの方が はるかに 大切 です。
「どういう思い」を抱えているのか
それを しっかりと理解した上で、
「●●さんの思いが よく理解できました。」
そう、お伝えすることが 「相談」の場での「最初の一言」 なのです。
その「最初の一言」の後に
自分自身が書き出しておいた 様々な「方法」や「不安」「課題」を
思い出しながら、
「●●さんの気持ちが 少し楽になるには、こんなやり方はどうですか?」
そうやって提案をするのです。
ご相談者は、常に2つの「安心感」を求めています。
一つは、 「自分の思いをわかってくれた」という安心感。
そして、もう一つは、
「ちゃんと私の事を考えてくれているんだ。。」という
支援に対する「安心感」なのです。(げんき)