その770)「相談支援」では、自分が主役になってはいけないのです。

 

 

「相談支援が、うまい人というのは、やはり知識と経験ですか?

 

いろんな情報を提供したり、的確な助言をしたり、やっぱり、自分の思いを

 

相手にうまく伝える技術というのが大切でしょうか? 知識を活かしたいです。」

 

 

 

学生の方から、メールでご質問を頂きました。

 

 

 

 

「相談支援」というと

 

 

助言や情報提供。

 

伝える技術や支援の技術。

 

 

 

そうしたものが、どうしても「メイン」のものと思われがちです。

 

 

もちろん、大切ではあるのですが。

 

 

 

また、傾聴やエンパワーメント、受容的態度

 

そうした キーワードも たくさん学ばれていると思います。

 

 

 

もちろん、これらも 大切であることは 間違いありません。

 

 

 

 

ただ、、それよりも もっともっと大切であり、

 

忘れてはならないものがあります。

 

 

 

 

それは、「主役はご相談者である」ということです。

 

 

 

どうやったら その方の隠れた能力が発揮できるだろうか

 

どうやったら、その方が輝くだろうか

 

 

 

そのために、今 何がお手伝いできるだろうか?

 

 

この「想い」があってこそ、知識や経験や技術が活きてくるのです。

 

 

 

 

時折ですが、、

 

 

ご相談者よりも、支援者やソーシャルワーカーの方の方が、

 

主役になっている場面を見かけることが あります。

 

 

 

グイグイ 行っている・・・ドンドン押している。

 

 

そんな雰囲気の相談の場です。

 

 

 

完全に ご相談者が押されてしまっている「相談の場」

 

まるで「相談」ではなく「教育・指導」という雰囲気です。

 

 

 

もちろん、、そんなケースは稀ではありますが、

 

 

どうしても「知識」に偏ってしまうと、気づかぬうちに そうなっていることも多いのです。

 

 

 

人は誰でも「学びを表現したい」という欲求を持っているからです。

 

 

 

 

ただ、

 

「相談の場」は、ご相談者の「思いを表現する場」であって、

 

支援者の「知識や学びを表現する場」ではない。

 

 

その点を、忘れないようにすることが大切です。

 

 

 

 

 

「知識」や「経験」よりも

 

「謙虚さ」と「素直さ」の方が、はるかに大切なのです。(げんき)