研修会が終わったあとに、ご参加頂いた先生から
こんなご質問を頂きました。
「先生、支援するって、、本当に大変ですね、、支援する自分の方が
参ってしまうことがあります。どういう気持ちで接すると
支援は、うまくいきますか??何かヒントがあれば教えてください。」
とても切実な悩みのようでした。
「支援」というよりも
「人」と「人」とが 何かを行う際に、それがうまくいくための要素というのは あります。
それは、3つあるので、僕は「支援の3要素」と呼んでいます。
「支援の3要素」 それは、
①自分の特性を理解する。
②相手の特性を理解する。
③正しい優先順位で行う。
この 3つ です。
この3つさえ 正しく行えば、
誰であっても、どんな支援であっても、間違いなく うまくいきます。
その点は、断言できます。
①自分の特性を理解する。
まず、自分自身をしっかり知ることが大切です。これを自己覚知といいます。
その中でも、一番大切なのが、「嫌なこと」を知ることです。
自分が 「これはやりたくない。」「これは嫌だ。」
自分は こういうタイプなんだ。
そうした ネガティブ要素を まずは しっかり理解しておくことです。
人は、ネガティブ要素を抱えたまま 支援やサポートをすることはできません。
そして、それを 支援の中では「やらない」と決めることです。
②相手の特性を理解する。
すべての可能性を尊重する姿勢が大切です。これを受容的態度といいます。
相談支援という場では、ネガティブな問題が ほとんどです。
言葉や態度から現れるものは、そうした「負の感情」がほとんどです。
それを、すべて受け止めてしまえば、間違いなく支援する側が バーンアウトします。
すべてを受け止めるのではないのです。
相手を理解し、受け止めるのです。
「悩み」を受け止めるのではなく、「相手」を受け止めることが大事なのです。
「こうした考えをお持ちなんだ。。」「この方は、こう考えがちなのかも。。」
相手の特性や考え方の癖があるのだと 理解をするだけで十分です。
決して全てを受け止めたり、考え方を変えようと考えてはいけません。
③正しい優先順位でおこなう。
うまくいくか、いかないかは、「優先順位を間違えなかったかどうか」です。
結果を決めるのは、「これだけ」です。
正しい優先順位というのは、「教科書通り」 ということでは ありません。
「自分の特性」×「相手の特性」=「今 できること」
を間違えないということです。
「自分がやりたくないこと」「自分が嫌なこと」
「相手がやりたくないこと」「相手が嫌なこと」
これを除いた中での「最良の選択肢を見つけること」です。
「足し算」の考え方ではなく、
「引き算」の考え方が 正しいやり方です。
取り除く、やらないことをいち早く判断する。
これが、支援やサポートが うまくいくための 最大のポイント です。
支援やサポートは、膨らませるのではありません。
どんどん、そぎ落としていくのです。(げんき)