その826)「わがまま」を許せないと「自分のこと」を許せなくなるのです。

 

 

どうしても、こどもの「わがまま」を許せない。

 

 

僕のところに御相談にいらっしゃる、保護者の方や先生の中にも

 

そうした悩みをお持ちの方は、たくさん いらっしゃいます。

 

 

気持ちは よく わかります。

 

 

ただ、1つ 誤解があるようです。

 

 

 

「わがまま」とは、「許す」とか「許さない」とかいうものではない 点です。

 

 

「わがまま」を「注意する」「指導する」「指摘する」

 

であれば、わかりますが、

 

「許す」「許さない」は、すでに「別の話」になっているから です。

 

 

それは、すでに 注意している「こちら側」の問題 だからです。

 

 

 

 

「わがまま」を許さないと、どういう風なものに つながっていくのか

 

 

それは、「自分の本心」を受け入れられなくなる のです。

 

 

 

 

大人になると、色々と仕事や人間関係で悩むことがあります。

 

そんな時、自分は、ほんとは いったい何を望んでるんだろう。』

 

そうやって、内省することが あります。

 

 

 

「結局、自分は 拘束されるのが 嫌なんだ。」

 

「本当は、自分をもっと大事にして欲しかっただけなんだ」

 

「ようは、自分は目立ちたかったんだろう」

 

「本音は、自分の方が優秀だという意識があるんだろう」

 

「結局、自分は みんなから好かれたいだけなんだ」

 

 

そうやって、自分の中にある「本心」に気づくのです。

 

 

 

本当の気持ち にです。

 

 

 

その時に、せっかく気づいた「自分の気持ち」を打ち消そうとします。

 

 

そうした気持ちを「許さない」のです。 自分自身が。

 

 

 

「それは、自分のわがまま なんだ。」と。

 

 

 

自分の本心が、受け入れられない。許せなくなる。

 

そうすることで、苦しい思いをすることが 多くなるのです。

 

 

 

 

「わがまま」を注意された後に 

 

「行動がどう変わるか」も大切ですが、

 

 

それよりも「何がその子に残るのか」

 

その方が、もっと大切です。

 

 

 

怒られた「記憶」は消えても、

 

「許せない」という気持ちだけは残ってしまうのです。(げんき)