たとえば、複数の園を運営している法人があったとします。
その法人では、3つの園を運営しています。
そこでの「理念」や「方針」、「保育」や「教育」のカリキュラムは「同じ」です。
では、その3つの園は、「同じ」でしょうか?
その3つの園で体験できることは、「同じ」でしょうか?
答えは、もちろん 「NO」です。
「同じ」であるはずが、ありません。
日本全国、たくさんの園がありますが、もちろん 1つとして「同じ」園は存在しません。
理由は、簡単です。
「同じ人」ではない からです。
こどもたち、1人1人 全く違います。 「同じ子」は、いません。
先生も同じです。1人1人 違います。「同じ先生」は、いません。
「同じ人」がいないのならば、1つ1つの園は、まったく違うものになります。
『そんなこと、わかっているよ』
そんな声が聞こえてきそうです。
では、1つ 質問をします。
「保育」や「教育」にとって、一番重要なものは 何でしょうか?
「保育」や「教育」にとって、1番 活用し、その力を発揮しなければならないもの。
それは 何でしょうか?
答えは、もちろん 「環境」 です。
「環境のちから」です。
人やモノ、空間など、ありとあらゆるものを最大限に活用し、
それを活かして、多くの体験を生み出し、生きている喜びを感じてもらうこと。
これが、一番 大事なこと です。
『1人1人のこどもの「個性」を活かし、いかに他の子と組み合わせて
ちからを発揮させるか。』
『1人1人の先生の「個性」を活かし、いかに他の先生と組み合わせて
ちからを発揮させるか。』
『1人1人のこどもの「個性」を活かし、いかに先生の「個性」と組み合わせて
ちからを発揮させるか。』
『1つ1つの設備や施設、空間の「特性」を活かし、いかに こどもたちと組み合わせて
ちからを発揮させるか。』
それが「保育者」が常に考えていなければならないこと だからです。
世界中、どんな場所を探しても、今ある「組み合わせ」は、どこにもありません。
「今いる こどもたち」
「今いる 先生」
「今ある 環境」
唯一無二の「世界でたった1つの組み合わせ」 です。
その「組み合わせ」を最大限に活用し、
多くの「体験」と「しあわせ」を生み出すことができる人。
その人のことを「先生」と呼びます。
「先生」というのは、「教える人」ではありません。
「教える人」は、「教師」と呼ばれます。
「先生」とは「先を生み出す人」です。
「今あるものを活かし、未来を作り出す人」なのです。(げんき)