「苦しいことを乗り越えて、困難を乗り越えてこそ、素晴らしい結果が待っているんだ」
そうした考え方があります。
確かに、そうだなあと思う所もあります。
もちろん、そうした経験を自分自身も体験したこともあります。
スポーツの世界だと、確かにそういう風に思える所もあるのかもしれません。
保育所やこども園、幼児期の教育の中でも
そうした想いの元に、「カリキュラム」を組んで 様々な「運動」や「体操」などに
取り組まれている園もあります。
苦しいことを乗り越えて、できるようになった喜び、できた結果は
きっと 素晴らしいことだと思います。
ただ、1つだけ忘れてはいけないこと があります。
それは、「苦しいこと」と「素晴らしい結果」は、結び付かない ということです。
直接の関係はない のです。
「苦しいこと」を乗り越える=「素晴らしい結果」では ないからです。
「素晴らしい結果」というものが、どういうものかは 人それぞれですが、
「結果」が自分が想像していた「素晴らしいもの」とはかけ離れてしまう場合もあるのです。
「プロセスを楽しむ」と「結果を楽しむこと」ができる。
それは、あります。
理由は、簡単です。
ずっと、物事に『楽しく取り組むこと』が出来ているからです。
他者からみたら、仮に「失敗」に見えても
当の本人からすると「その結果も楽しめる」
これが、最終的に「素晴らしい結果」を手にするのです。
大切なのは、「楽しめるかどうか」です。
もちろん、何かを手に入れるためには、「困難」は付き物です。
その「困難」を楽しめるかどうか、
苦しいプロセスを楽しく取り組めるかどうか、
保育や教育の目的は「楽しむ能力」を育てること だからです。
こどもたちに「困難」を体験させる時
一番 大きな影響を与えるもの。
それは、与える大人が持っている「楽しませる能力」なのです。(げんき)