学生の方からメールを頂きました。
「保育所には、壁面飾りがあったり、いろんな行事がありますが、それぞれの内容は
なんとなく分かるのですが、なぜ必要なのでしょうか?教えてください。」
というご質問でした。
「壁面飾り」は、季節や行事によっても変わります。
また「運動会」や「発表会」、その他 たくさんの行事が園では行われます。
それぞれの行事の内容は、こどもたちに教え、指導していくという意味では様々な理由があります。
もちろん、「壁面飾り」や「行事」だけでは ありません。
遊び道具だったり、絵本だったり、運動の道具だったり、
そうしたものにも、1つ1つ ちゃんと意味があります。
「環境」といえば、そうしたものだけでなく、「人」もそうです。
先生や保護者、地域の人たち、そうした「人」も含めて すべてが「環境」です。
では、なぜ そうしたものが必要なのでしょうか?
それは、「能力7割、環境3割」 だから です。
この能力は、才能ともいえます。
どんなに能力がある子も、才能がある子も 自分だけではそれを発揮することはできません。
そこには、必ず それを引き出すための「何か」が必要になります。
それが「環境」です。
これは「人」や「行事」、「道具」すべて含めてです。
まず最初に「環境」を作ることで、秘めている「能力」を引き出します。
その割合が、「能力7割、環境3割」なのです。
ここで 間違ってはいけないことは、「能力」が先ではありません。
「環境」が先だということです。
「環境」を作ることによって、はじめて「能力」が発揮されるのです。
「人の才能」とは「能力7割、環境3割」です。
「環境」の力が3割。秘めていた「能力」が7割なのです。
「壁面飾り」や「行事」「遊び道具」が、すべてのこどもたちに
同じように働きかけることは、まずありません。
それぞれのこどもにとっては、「見え方」も「意味」も違うのです。
ある子は、「遊び道具」がきっかけで、能力を発揮するかもしれません。
ある子は、「壁面飾り」がきっかけで、能力を発揮するかもしれません。
ある子は、「鉄棒」がきっかけで、能力を発揮するかもしれないのです。
様々な「能力」を引き出すために、様々な「環境」を整える。
そして、そこから一人一人の「才能」や「個性」を引き出していく。
それが「保育現場」にある「壁面飾り」や「行事」の役割なのです。
いろんな「モノ」や「人」「景色」の影響によって、人は作られます。
これは、大人もこどもも 同じなのです。(げんき)