その894) ただ聞いて欲しいだけの「相談」 解決策が欲しい「相談」

 

 

「相談」には、2つのものが あります。

 

 

「相談」の種類では ありません。

 

「相談」の種類というのは、「親子関係」や「金銭」「社内の人間関係」「男女の問題」「ハラスメント」など、

「お話」のテーマです。

 

 

 

そうした「種類」ではなく「目的」です。

 

 

 

それは、「ただ聞いて欲しいだけ」の相談。

 

もう1つは 「解決策が欲しい」相談。

 

この2つ です。

 

 

 

 

「聞いて欲しいだけ」の相談の目的は、ただ受け止めて欲しい ということです。

 

私の気持ちをわかってくださいね、 です。

 

受け止めてくれるだけでいいのです。 話を聞いてくれるだけで いいのです。

 

 

 

「解決策が欲しい」相談の目的は、次の1歩 です。

 

 

具体的に 次に 何をやったらいいのか。そのヒントが欲しいのです。

 

もちろん、「解決策が欲しい」相談であっても、自分の気持ちを受け止めて欲しい。考えを理解して欲しい。

 

それは当然あります。 その上で、「次の1歩」のヒントが欲しいのです。

 

 

 

この2つの「相談」

 

求めていることを間違ってしまうと、相手の中には、悶々としたものが残ります。

 

 

 

ただ、話を聞いて欲しいだけなのに、「解決策」を提案されると

 

自分が間違っているということなのですか? 自分を否定されていると感じてしまいます。

 

 

 

逆に、「解決策」や「次のヒント」が欲しいのに、ただ、話を聞かれるだけだと

 

結局、何も 得るものがなかった。時間の無駄だったと、感じてしまいます。

 

 

その見極めが難しいのです。

 

 

 

 

では「相談」を受ける側は、どんな態度で臨んだらいいのでしょうか?

 

「相談」では、「3つのメッセージ」をお届けするようにします。

 

 

 

①「聞かせてください」

 

②「教えてください」

 

③「手伝わせてください」

 

 

この3つの「メッセージ」です。

 

 

 

①最初の「聞かせてください」は、「お話」をです。

 

 

「話を聞いてあげる」のではありません。こちらから 是非「お話」を聞きたい。そう伝えることです。

 

お願いしているのは、あくまでもこちら です。

 

 

 

②次の「教えてください」は、「気持ち」をです。

 

 

その時の「気持ち」を是非 教えてくださいというメッセージです。

 

でも 直接的な表現は使いません。

 

「相当 不安だったでしょうね。。」「ほんと 苦しかったでしょうね、、」

 

私は、お話を伺って「そう」感じました。というメッセージをお伝えすると

 

共感してくれたと感じてもらったり、もし 他の想いがあればお話ししてくれます。

 

 

 

③最後は「手伝わせてください」です。

 

何か、私でよろしければお手伝いさせて頂くことは ありませんか?

 

そう、お伝えします。これは「直接的」な表現です。

 

 

 

 

お話を伺う際には、この3つの「メッセージ」を相手にお届けします。

 

そうすると、③の「手伝わせてください」で 

 

 

「話を聞いて欲しかっただけ」なのか

 

「解決策」や「次の1歩のヒント」が欲しいのか

 

それが「明確」になります。

 

 

 

 

「私は、このままでいいでしょうか?」や「お話を聞いてくれただけで十分です」

 

であれば、「ご相談の目的」は、「受け止めて欲しかった」であり、

 

 

 

「こんな時にはどうしたらいいですか?」や「他に方法ってありますか?」

 

であれば、「ご相談の目的」は、「次の1歩が知りたい」ということです。

 

 

 

 

 

どちらの「相談」であっても、大切なことは

 

「お願いをしている」のは、「こちら」であるという姿勢 です。

 

 

 

誰もが持つ「相談」のイメージは、「上」です。

 

 

 

上司への相談、先輩への相談、親への相談、役所への相談、

 

 

「相談」は「上」というイメージが、無意識の中には存在しています。

 

それを 1番最初に壊してしまうのです。(げんき)