昨日の保育者研修会が終わった後で、
「相談支援の専門職になりたいんです」と保育士の先生がご相談にいらっしゃいました。
そのご相談の中で、
「保育士が今やっている相談支援と、相談を専門職としている人の相談支援と
違いってどんな点がありますか?是非 知りたいです。」
というご質問を頂きました。
「相談支援」を使い分けている点 ですね。
これが僕なりの答えになります。
「相談支援」というと分かりにくくなるので、ここでは「相談」としておきます。
みなさんは、今、友達でも誰でもいいですが、相談されたとします。
「ねえ、ちょっと聞いてよ。ぜんぜん 旦那が話をちゃんと聞かないのよ。。
ほんと、どうしようもない人なのよ。。どうしたらいいと思う??」
のような内容を相談をされました。
そして、もう1つは、
「友達と一緒に、こどもを連れて 公園にいった際に、たまたま 友達のこどもの手を
引いた際に、腕に ものすごい青いアザを見つけたんです。 すぐ、友達に知らせたけど
なんだか、笑っていて 大丈夫、大丈夫っていうんです。。
その表情に少し違和感を感じて、これって、虐待??って感じたのですが、
こんな時、どうしたらいいですか?」
という相談を受けたとします。
『最初の相談』 と 『後の相談』
受けた瞬間に どう感じますか?
おそらく ほとんどの方は
① そもそも これは「質」が違う。
② やり方を変えなければならない。
③ 自分で「できる範囲」は限られている。
そんなことを 瞬間的に思ったのではないでしょうか?
話を聞いてあげるだけで、スッキリするだろう「相談」と
「判断」を誤ると、問題が悪化したり、取り返しがつかなくなる「相談」
瞬間的に「柔らかい相談」と「システマティックな相談」
どちらかを選択して切り替えて、使い分ける。
「相談支援」には、この「判断」が伴うのです。
「そうなんだ、もっと聞かせてよ」そういいながら、
相手の不満や思いを吐き出してもらい スッキリさせるためには、「柔らかい相談」が一番 あっています。
でも、この「相談」の中には、もしかすると「こどもの命」に関わることがあるかもしれない。
でも、それは断定できない。そうした際には「論理的」「系統」立てた形で、相談を展開しなければなりません。
「相談支援業」というのは、このどちらも対応できる「専門職」です。
このどちらについても、「技術」が必要になるのです。
後で、重大な事案に変化する可能性がある「相談」
そうした「相談」にいち早く気づいて、
自分の頭の中で、①②③④と順番に展開できる「システム」を持っていないと
誰であっても こうした「相談」は怖いものです。
僕がお引き受けをしている「ご相談」の多くは、後者のような「相談」になります。
というよりも、こうした「ご相談」の専門機関です。
自分の中に、①②③④という「システム」がなければ、
やっぱり、僕だって「不安」を感じます。
だから「システム」の更新と点検を日々繰り返しているのです。(げんき)