その928)「保育相談支援」の仕組み作りで「最初にやること」は、これです。

 

 

「保育相談支援」の仕組みを作る。

 

みなさんに、こんな「課題」が提示されたとします。

 

 

 

では、その時に 最初に作らなければならない「仕組み」は何ですか?

 

もし、こんな質問があったら、みなさんなら、どう答えますか?

 

 

 

 

「もちろん、相談できる仕組み作り。相談体制ではないですか。」

 

きっと、そうした答えが返ってくると思います。

 

 

 

「相談支援」の仕組み ですので、

 

もちろん、「相談しやすい環境や手順を作ること」は、ちゃんと行います。

 

 

でも、最初に「やらなければならないこと」「作らなければならないこと」。

 

実はそれは、「別のもの」 なのです。

 

 

 

 

 

 

最初に作るもの。

 

それは「失敗管理表」です。

 

 

 

 

 

「失敗管理表」とは、

 

小さなミスや行き違いで、「トラブル」にまでは、発展しなかったことを

 

みんなで 共有し、同じ「トラブル」が発生しないように管理する表です。

 

 

「ヒヤリハット」のようなものです。

 

 

この「失敗管理表」に、それぞれの先生が、正直に書き込むことで

 

みんなで 未然に大きな「トラブル」を防ぐ。 そんな「仕組み」です。

 

 

 

 

「相談支援」と「保育相談支援」

 

似ているようで、この2つは、少し違います。

 

 

 

あくまでも「保育相談支援」とは「保育の現場」で行うものです。

 

単なる「相談支援」では、どこの場所で、誰が行っているのかはわかりません。

 

「その場所にしかない問題」というのが、どの現場にも確実にあるのです。

 

 

 

 

「保育の現場」では、小さなミスや行き違いは、日常茶飯事に起こっています。

 

小さすぎて、一瞬で忘れてしまうことも、きっと、かなりの数 あるはずです。

 

それを 全部書き出すことは、なかなか難しいのですが、

 

 

「夕方の時点」まで、なんだか 心に残っているもの。気になっているもの。

 

これだけを しっかり書き出して、共有しておくだけで 十分です。

 

 

ただ、やはり、「みんなに知られると 恥ずかしい」「怒られそう」

 

そうやって 書き出すことに、躊躇してしまうので、

 

ちゃんと「書いた人を責めない」というルールも、しっかり作っておきます。

 

 

 

 

この習慣が出来上がった後に、

 

「相談しやすい環境や手続きなど」の相談の仕組みを作るのです。

 

 

 

 

そうすると「何」が起こるのか。

 

「相談支援」に「信頼できる」という頭文字が付くようになります。

 

 

 

つまり、「信頼できる相談支援」 です。

 

 

 

 

 

ご相談者というのは、保育現場だけでなく、どの現場でも そうですが、

 

常に、「この人に相談しても 大丈夫だろうか」 そうした不安を抱えています。

 

 

 

その「不安」を払拭するためには、 もちろん「受容的な態度」も必要ですが、

 

「園全体で共有されているんだ」という安心感が 必要なのです。

 

 

 

他の「相談の現場」では、時に「共有感」は必要ない場合もありますが、

 

「保育相談支援」では、「必ず」必要になります。

 

 

 

「何か」を始める前には、

 

それを「スムーズ」に運ぶための「何か」が必要なのです。(げんき)