保育所での「事故防止」
これは、保育の中では、最も重要な上位にある「課題」です。
「安全」が最優先事項であり、それを超えるものなど ありません。
保育所での「事故防止」の際に、よく出てくる 2つのキーワードがあります。
それが「ニアミス」と「ヒヤリハット」 です。
「ニアミス」というのは「事故が発生しそうな危ない状態」です。
「ヒヤリハット」というのは「危ないっと思って、ヒヤッとしたり ハットした状態」です。
この2つ、似ているのですが、実は少し違います。
「ニアミス」は、職員が誰も「そのこと」に気づいていないことがあります。
「ヒヤリハット」というのは、「危ない」と思った瞬間なので、気づいている職員がいます。
「事故」が起こりそうな「ニアミス」状態に
職員が「危ない!」と思った瞬間が「ヒヤリハット」です。
保育現場での「事故防止」は、
「ヒヤリハット」の意識を持ち、「ニアミス原因」を徹底的に防止する。
これしかありません。
実は、「メンタル不調を抱える保護者の方」の支援も これと同じ考え方なのです。
まず、そもそも 「メンタル不調を抱えた方の支援とは」 なのですが、
それは、話を聴く、相談にのる が主な支援と勘違いをされがちですが、
実は「話を聞く」は『メイン』ではなく、あくまでも『サブ的なもの』です。
一番大事なことは、「1つでも減らす」ということです。
すべての不安を解消することは困難でも、
その中の1つだけでもいいので「不安」を解消することができれば いいのです。
『たった1つ』で いいのです。
ご本人が「不安」になる「出来事」というのは、だいたい「パターン」があります。
でも、ご本人が、それに気づいていないことが多いようです。
支援者は、「こういう出来事の時に、こうした不安が起こりやすいですよ」
とまず伝え、そして それをご本人に理解してもらいます。
その上で、そうした出来事に対する「対処」を変更します。
もう1つは、「不安」になった時に、その「不安」になったことを悲観するのではなく、
自分が「自分の不安」に気づくことができたことは、凄いことだと理解してもらいます。
「不安を抱える」とは、本当は凄いことなのです。
その「不安になったきっかけ」に気づいてもらい、そうした出来事に対する「対処」を変更します。
この2つが「支援メニュー」の要 です。
1つ「不安」を解消することができると、
それが出来たことで「不安解消のセンサー」が働き、次の不安解消を探し始めます。
1つできれば、どんどん できるようになるのです。
保育現場の「ニアミス」や「ヒヤリハット」も これと全く同じです。
気づいていない「出来事」の中に隠れた「危険」を察知する。
そして、次から「その出来事」への「対処方法」を変更する。
1つ「危険を回避できる」ようになると、次から次に「危険の可能性」を見つける
本来、人が持っている「センサー」が働き始めるのです。
「意識を育む」というのは、実は「センサーを稼働させること」なのです。(げんき)