その986)「保護者への言葉がけ」は、「何を話すべきか」ではなく「何を話したいか」なのです。

 

 

先日、たまたま 保育士の先生と一緒に本屋に行く機会がありました。

 

 

その時、その先生から 

 

「元気先生、保護者への言葉がけを勉強したいと思う人は、やっぱり向こうの専門書

 

(保育の本などが置いてある場所)コーナーで探したらいいですか?」

 

 

と 質問されました。

 

 

ここは、大きな書店なので様々なコーナーがあり、雑誌やコミック、文芸書や専門書のコーナーがあります。

(単に TSUTAYAさんですが)

 

 

 

「そうですね、専門書とは、真反対のこっちがいいかもわかりませんね」

 

 

そういって、「雑誌コーナー」を指さしました。

 

 

そのコーナーは、雑誌といっても、「料理」や「収納」、「家庭に関するもの」が

 

並んでいるコーナーです。

 

 

 

「えーー、そうなんですか!!」と 聞き直されました。

 

 

 

「今、あそこに お子さんを連れたお母さんがいるじゃないですか。

 

あのお母さんが見ている雑誌とか、向こうの方がいいですよ」

 

 

そのお母さんは、3歳くらいの女の子と1歳くらいの男の子を連れていました。

 

 

 

そのご家族が そのコーナーから外れたので(今はソーシャルデイスタンスなので)

 

そのコーナーでお母さんが手にしていた「雑誌」を手に取りました。

 

 

 

その雑誌は、「手作りの雑貨」ではないですが、そうした本でした。

 

 

 

そして、一緒にいた先生に

 

「例えば、こうした手作りのモノを作ってるお母さんだったら、どんな風に声かけます」

 

と質問しました。

 

 

 

「そうですね、すごい上手にできてますよね!って伝えるかもしれません」

 

その先生は、答えてくれました。

 

 

 

「そうでしょ。僕もそう伝えます。」

 

 

 

「興味があることや好きなことを 褒めてあげたり、センスとかもね。

 

そうやって 伝えてあげると思いますよ。僕も」

 

そう、先生に お答えしました。

 

 

 

 

 

 

「保護者に対する言葉がけ」というのは、

 

 

 

「何を伝えなればならないのか」 

 

 実は、そういうものでは ないのです。

 

 

 

 

 

「保護者に対して」

 

 自分が「何を伝えたいか」 それだけです。

 

 

 

「うわー、凄い」と思うことを伝えてあげたり、

 

もっともっと元気になる言葉をかけてあげたい。

 

 

それが「一番大事なこと」なのです。

 

 

 

 

 

「専門書」コーナーに行けば

 

そこにあるのは、「こんな時は こう声をかけましょう」という

 

「何を伝えなければならないか」です。

 

 

 

 

もちろん「専門書コーナー」に行っても

 

保護者もこどもたちも いません。

 

 

 

 

僕は『保護者とこどもたちがいる場所』に行きます。

 

 

本屋であれば、雑誌コーナーだったり、児童書のコーナーだったり

 

大きな「ショッピングモール」だったら、ゲームコーナーやフードコートかもしれません。

 

 

 

そこで 見た「親子の姿」を見て

 

自分は「どんな言葉をかけたいのか」 

 

それを考えています。

 

 

 

 

 

 

自分の中に、いつも 

 

「かけてあげたい言葉」があれば、

 

本当は、「書籍」で学ぶ必要はないのです。(げんき)