(この文章は、2012年のHP開設当時に書かれたものです。)
どんな手法も『ことばがけ』次第なのです。
「親と子のメンタルヘルス研究所」では、スタッフの心理士、ソーシャルワーカーに対して、「カウンセリングの理論」や「ソーシャルワークの理論」より、何よりも優先して、「ことばがけ」のトレーニングを行っております。
また、保育士の先生、幼稚園の先生方の研修においても、もっとも多く「ことばがけ」についてお話させて頂いております。
どんなに優秀なカウンセラーであれ、ソーシャルワーカーであれ、話をしている中で相談者に対して、イラっとさせたり、何かチクッとするような言葉を一言でも発したならば、その関係はすべて壊れてしまいます。
関係が壊れるということは、『この問題は解決しない』ということです。
援助者であるカウンセラーやソーシャルワーカーは、「そんなつもりで言ったわけではないのに・・」と後で悩まれる方も多くいます。
相談者にとっては、「カウンセリング」であろうが、「ソーシャルワーク」であろうが、そんな事は関係ないのです。
心理士やソーシャルワーカーは、その理論的なものは学習して学んでいますが、「ことばがけ」という最も重要な技術については学んでいる方は、ほとんどいません。
人と人とのどんな関係も、『言葉』が常に真ん中にあるのです。
まずは、その重要性に気づくことが大切なのです。
保育者の抱える様々なストレスの中で、「職場の人間関係のストレス」と「保護者との関係でのストレス」は、かなり大きなものがあります。特に「保護者との関係でのストレス」は、かなり高いようです。
ある調査では「保護者との関係のストレス」は、「よく感じる」「時々感じる」の合計は、公立で57.1%、民間で52.9%と高く、公立でも民間でも正規職員のほうが、ストレスを強く感じているようです。
「よく感じる」「ときどき感じるの合計は、公立の正規職員 80.1%で、民間の正規職員では65.7%となっています。
(保育に生きる人々~調査に見る保育者の実態と専門性より抜粋)
『ことばがけひとつで相手は変わるのです。』
親と子のメンタルヘルス研究所では、「ことばがけ」を専門としたコミュニケーション技術をご紹介しております。人は、その人の持つ「個性」や「雰囲気」にかなり影響されています。直感や第一印象ですでに『その人の言う事を聞くかどうか』、無意識のうちに決めているものです。そうした相手がすでに決めている(決めつけている)ものを「言葉」を使って変えてもらう(考えを相手に変えてもらう)、認知行動療法をベースとした『ことばがけセラピー』をご紹介しております。
「ことばがけ」によって、相手が柔軟になり、感情的にならなくなることで、相談を受ける保育者自身のストレスはかなり軽減されるのです。(げんき)